金融市場活況は投資家を暇にさせる (後編)
金融動向に疎くなった理由は、私のように若くない人間にとっては、投資は元本保証を保つことが鉄則であり、少しづつでもよいから確実な利益を獲得していくことにある。 例をあげれば、金融資産5000万の人が、ネットで必ず上がると話題になっている銘柄を購入して、資産額4000万とか3000万まで下がった場合、そのリカバリーは年齢が高くになるにつれて難しくなるということだ。20代なら必死に働くことでなんとかなるが、年を取れば取るほど労働収入でのリカバリが難しいという現実に行き当たる。この最たる例が、定年退職金2000万を投資して、その後の資産額が3000万になればよいが、逆に1000万になったら老後人生に大きなダメージを食らうことになる。 一般に資産配分は、「株式の割合=100-年齢」「債券の割合=年齢」と言われる。年齢に応じて変動リスクのある投資を控えていくというものだ。株主投資についても、ある一定の年齢を過ぎたらテンバガーを狙うのではなく、経済状況に関わらず増配を繰り返し、ゆっくりであったとしても10年から20年の長期手的な視点で見れば、右肩上がりを期待できる銘柄だけに投資するのが適切と考える。 そういった視点では、日本株については中期視点では期待を持てるが長期視点ではどうなるかわからない、ダウは長期的には右肩上がりを続けるとも思っているが円安を解消してからでないと動きにくい。 当分は米国株の増配発表が株主にとっての大きな楽しみに成り果ててしまっている。