FRB利上げ開始と米国債権投資戦略(その他) 

1.FRB利上げ開始

FRBがとうとう利上げ開始しました。これから年末にかけて0.25%の利上げを段階的に7回にわたって引き上げて、年末には3%程度にするとのことです。この水準になると債券投資が視野に入ります。2000万円を米国債に投資したら年に60万円の利息が入ってきます。これだけの利息なら分散投資としての妙味がでてきます。

2.債券投資の前提

 米国が利上げを順調に続けていくと、当然ですが、為替レートは円安に向かいます。そうなると米国債の利回りは高くなっても、円⇒ドルへの移動は慎重になります。ちょっとした円高で利息分が吹っ飛んでしまうからです。

 なので、債券投資の前提として円高を切望するのですが、残念なことに、黒田日銀総裁の在任中の円高は望み薄です。次の日銀総裁次第です。このため、債券投資をするには、この先長い長い期間を待たなくてはいけません。

 ちなみに 私が適正と思う為替レートは100円です。今時点だと厳しい設定だと思われますが、海外物価と比較すれば一目瞭然で、それ位のレートに設定しないと日本と海外物価とのバランスが釣り合いません。本当は、70円から80円ですら妥当な水準です。

3.金融緩和はやめられない。

 下図は、労働力人口の表です。諸外国と比べ、日本は90年代から労働力人口が下がり続けており、それに併せて日本の国際競争力も低下してきました。日本政府は日本経済が右肩下がりにならないように、この穴埋めとしての金融緩和があります。本当は、高齢化社会に向けて日本はドラスチックに生産性を向上さなくてはいけません。それが出来ない限り日本は、金融緩和の旗を降ろせません。

4,米国都合の円高もある

 相場とは判らないものです。対岸の米国の財政赤字も惨憺たるものです。この巨額の財政赤字がインフレを加速させ、結果的にそれを相殺するように為替をドル安に向かわせることは十分にありえます。私は、むしろこちらの想定に現実味があると思っています。そうなると日本はほぼゼロ金利下での円高を経験することになります。

5.債権投資戦略

 私は、「円高+米国国債金利3%以上」の条件が整えば債券投資に動きます。とはいっても、上記の通り道のりは長いです。

しかし、待つことも投資です。私は、中短期の相場に乗るつもりはなく、長期視点でしか資金を投入するつもりはありません。

 私は、今時点でブログに詳細をのせていませんが、毎年増配する米国優良株はそれなりに保有しています。これら銘柄は半永久的に保有するつもりです。当面は、これら銘柄の増配便を受け取ることでの時間つぶしとなりそうです。

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