人生は格差に満ちている:親という名の「致命的な差」

 (親の差は決定的一因である) 

昨今「親ガチャ」という言葉が浸透しているが、実のところ、親による格差は人生において決定的な影響を及ぼす。

 〇学歴と教育観の差

 一定以上の学歴を有する親は、「学歴の本質」を 理解している。彼らは大学へ行く意義を理解した上で、社会に出れば学歴以上にコミュニケーション能力や総合的な人間力が重要であることを知っている。そのため、運動や課外活動を含めた広い視野で子育てを行う。 一方、学歴コンプレックスを抱え、社会的な成功を実感できていない親の一部は、大学の「格」や「偏差値」に固執し、子供をその枠に押し込めようとする傾向がある。

 しかし、人生という長いスパンで見れば、前者の家庭で育った子供の方が「勝ち組」となることが多い。極端な例を挙げれば、勉強しか能のない東大生よりも、程々の地頭と要領の良さを持ち、周囲と協力できる一般大生の方が、組織において高く評価されるのはよくある話だ。賢い親は「生きた社会」を知っているが、そうでない親はマスコミやSNSの断片的な情報に振り回され、本質とは異なる方向へ子供を誘導してしまう。これも一つの「親ガチャ」の姿である。

 〇経済的基盤の差

 一般家庭の場合、会社員としての給与だけで、中流以上の生活、教育費、住宅ローン、そして老後資金のすべてを賄うのは容易ではない。そのため「老後貧乏」という言葉が現実味を帯びる。多くの場合、子供もまた親と同じように金銭的な苦闘を強いられる人生を歩むことになる。 対照的に、経済的基盤が盤石な家庭で育った子供は、金銭的な不安を抱かずに成人し、結婚や住宅購入に際しても親からの手厚い支援が期待できる。実家で過ごす時間が長ければ自然と蓄財も進み、さらには相続も期待できる。生まれた家庭によって、人生の「背負う荷物の重さ」は根底から異なるのだ。こうなると、単なる就職先の給与差などは些細な問題に過ぎなくなる。

 〇仕事観と精神的余裕の差 

賢明な親を持つ子供は、仕事を俯瞰した視点で見ることができる。親から「出世=人生の目的」という価値観を植え付けられていないため、自分を大切にしながら高いパフォーマンスを発揮できる。 一方で、一般家庭では出世に執着するか、あるいは完全に諦めるかの二極化が起きやすい。特にサラリーマン社会では役職が給与に直結するため、生活のために「人生の戦場」へ身を投じざるを得ない側面がある。 親が有能で余裕があればあるほど、子供はお金の不安から解放され、社会的地位や承認欲求という「レトリック」に振り回されずに済む。この精神的な余裕こそが、人生の不安を最小化する鍵となる。

(格差という残酷な真実) 

現代における親の差は、かつての「豪邸と長屋」のような単純な資産の差ではない。目に見えない「知見」や「視座」という間接的な資産の差が、子供の人生を大きく左右している。 恵まれた環境にいる子供とそうでない子供の差は、スポーツに例えれば「シード権を持つチーム」と「過酷な予選を戦うチーム」ほどの開きがある。後者が同じ土俵に立つためには、多大な試行錯誤とノウハウの自力獲得が必要となる。 だが、人生は残酷だ。多くの人がその真理に気づく頃には、すでに40代や50代を迎え、その知見を活かせる黄金期が過ぎ去ってしまっているのである。

(格差を踏まえた賢い選択)  

 このように日本がいかに平等な社会を標榜しても、スタート地点の土俵の歴然とした差まで平等に出来ないのである。しかし世の中は、三次予選からしかスタート出来ない者と本決戦の準決勝までのシード権を与えれた者を同一視して議論しようとし、世の中の矛盾をひたすら後方に追いやろうとする。

 ここで最も大切なの事は、その残酷な現状を知ることではない。与えられた環境を理解し、その中でいかにしてうまく立ち回るかに終始することである。それこそが最も賢明な生存戦略なのである。なぜなら、社会的地位が極めて高い親から「バカ息子・娘」と呼ばれる子供が生まれ、親の資産を食いつぶケースが後を絶たない。これは親が社会的な勝利に固執するあまり、家庭や子育てを疎かにした結果であり、人生の落とし穴がそこら中に転がっているからだ。

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